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刷り取り(『近世出版の板木研究』篇)
2013年 02月 25日 (月) 09:50 | 編集
本文校正紙が責了になると、次に白焼きが出てきます。
昔は青焼きといっていたやつです。
今では、フィルムを出さずにデータをダイレクトに面付けした
白焼きを確認するのが、最終チェック段階となっています。

なぜだか、白焼きになって初めて気づくことがあるのよね。
おやおや? 本文が、意味なく5頁起こしになってるわ・・・とか。
あららら? 目次と本文頁が違ってるわ・・・とか。
そもそも、このレイアウトおかしくない? とか。
すさまじい誤変換を見逃していたわ・・・とか。

その白焼きに最後のチャンスとばかりに赤入れをして、ほんとのほんとの責了。
もうその翌日から印刷が始まります。

その3~4日後に、「刷り取り」または「一部抜き」と言われるものが出ています。
印刷現場から、実際に印刷した台(16頁ごと)を一部ずつぬいてきて
「ほれほれ、もう刷っちゃてるもんねー。これでいいんだよねー」
と、事実をたたきつけられるわけです。(↑編集者の心の声がつくる妄想言説)

もう、直せない。気づいたら後悔するだけ。
いや、いっそ、気づかないふりしよう。
そんなら、いっそ、見ないでおこう。

かくして気弱な編集者は「刷り取り」をそっとしておくのです。

 *

先週、『近世出版の板木研究』の著者・金子貴昭氏が、
法藏館の板木蔵の調査のため、来社しておられました。
真っ黒な板木を図版掲載するのに、図版補正などでいささか苦労した経緯があり、
刷り取りで実際の印刷具合を確認してもらいました。

「どうでした?」と尋ねてみたら、
「怖くて、あまり見られませんでした・・・」。

でしょーっ! 著者も気持ちはいっしょなのですね。
実際は印刷会社さんの最後のねばりによって、
黒い板木がとびすぎず、真っ黒にもなりすぎず、
ほぼベストの状態で無事印刷されています。

図版点数200点! 
板木について真っ向からとりあつかった初めての書籍ということもあり、
すでに業界で注目を集めている模様。
ご期待ください!

編集T
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